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働き方改革の重要ポイント(中小企業)

●中小企業にとっての働き方改革 ~何を優先すべきか~

働き方改革関連法が、2019.4から2024.4までの5年間において順次施行されます。施行時期の差こそあれ、大企業にも中小企業にも原則一律に適用されることとなっています。働き方改革は9テーマから構成されていますが、内容によっては中小企業には影響しない項目も多数存在します。非常に多岐に渡る改正ですので、全てを理解するのは現実的ではありませんし、お勧めしません。

 現場の肌感覚では、ズバリ「有給休暇5日の取得義務」の対応が最優先課題です。
何故有給休暇なのか理由を以下に3つ程あげてみます。

  1. 理由その1・・・
     従業員が一人でもいれば原則として対象となるからです。働き方改革の項目の中では圧倒的に対象事業場が多いと思われます。例外として、社長一人だけの会社、もしくは社長と奥さん、その子供のみという親族のみで構成される会社は対象外です。要するに、労働基準法の適用を受ける労働者がいるか否かです。
  2. 理由その2・・・
     パートタイマーも、「強制取得の対象」となるからです。週3日以上勤務するパートタイマーが、その対象となります。パートタイマーには有給休暇が無い、あるいは管理していない会社は、影響度が相当大きいと思われます。パートタイマーが多い、サービス業、飲食業、製造業は現状確認することをお勧めします。
  3. 理由その3・・・
     違反企業に対する罰金刑が重いからです。有給休暇の取得日数が5日未満に対する罰金が30万円になります。これは、一人の違反者に対する罰金額ですから、複数人の違反者がいれば、「30万円×違反人数」となります。まぁ、いきなり書類送検することはないだろうと思われますが・・・

次に対応が迫られるのが、「時間労働の上限規制・特別条項付き36協定の改正」になるでしょう。年間720時間以内(休日労働を除く)、単月100時間未満(休日労働を含む)、2ヶ月~6ヶ月のどの複数月80時間以内(休日労働を含む)、特別条項を発動する回数が年6回以内と、かなり複雑です。
 人数が多ければ、とてもじゃないですが、人間が管理できるレベルの内容ではありません。給与を締めた後、上限時間が超えていたと言うのは「アウト=法違反」です。リアルタイムあるいは中間地点での残業管理をする必要があり、ITツールを利用しないと対応出来ない程、法規制が複雑過ぎます。

 2019.4施行の「管理監督者の労働時間把握義務」は、労働基準法ではなく、労働安全衛生法の改正内容です。地味な改正のようにも見えますが、実はインパクトは大きいと思っています。残業代の対象とならない管理監督者が社内にいましたら、どうのように「時間管理」するかを考える必要があります。
         
 最後に、2021.4施行の「同一労働同一賃金」の対応になるかと思います。「均衡待遇」、「均等待遇」、「労働条件の相違が不合理であるか否か」・・・等々、抽象的な表現で多く、他の働き方改革関連法に比べて非常に分かり難い内容です。また「パートタイム労働法」、「労働契約法20条」が統合されて、「パート・有期雇用労働法(略称)」へと一本化されます。
 さらには、厚生労働省が「同一労働同一賃金ガイドライン」を作成し、hp上で周知しています。厚生労働省はあの手この手で情報発信していますが、逆に情報多寡で多くの中小企業経営者は消化不良の状態だと思われます。
 「同一労働同一賃金」の対応において、中小企業経営者が考えるべき事は・・・
各種手当」が正社員、非正規社員それぞれに対して、

(1)支払われているのか否か
(2)金額に相違があるか否か

まずは、現状確認をすることをお勧めします。

働き方改革の対応スケジュールですが、こんな感じでしょうか。中小企業経営者にとって、最低限対応すべき項目を時系列で列挙してみました。

  1. 有給休暇5日の取得義務(2019.4)
  2. 管理監督者の労働時間把握義務(2019.4)
  3. 残業時間の上限規制・36協定特別条項の改正(2020.4)
  4. 同一労働同一賃金(2021.4)

●働き方改革の立ち位置

働き方改革関連法が本年6月に可決成立しました。20194月から順次、労働基準法を始めとする関連法令の改正が施行されます。働き方改革は単独で機能するものではなく、図で示すように「ニッポン一億総活躍プラン」の新第三の矢の一つである「希望を生み出す強い経済」に組み込まれた一施策に過ぎません。特徴的なのは、罰則を以て実施を義務づけているところです(一部の施策)。

●働き方改革9つのテーマ

20169月から「働き方改革実現会議」において10回の議論が重ねられ、20173月に「働き方改革実行計画」が決定されました。この実行計画には、図2に示すように9つの検討テーマと対応策が取り上げられています。どのテーマも、今後の労務管理実務に影響するものばかりですが、テーマ③の「長時間労働の是正」を中心に概説します。

テーマ対応策
(1)非正規社員の処遇改善 同一労働同一賃金
(2)賃金引き上げ 最低賃金上昇率3%
(3)長時間労働の是正残業上限規制、有給休暇強制取得
(4)転職・再就職支援 転職者受入企業の助成拡大
(5)柔軟な働き方 テレワーク、副業・兼業
(6)女性・若者の活躍 配偶者控除見直し、リカレント教育
(7)高齢者の就業支援

 定年延長、マッチング支援

(8)子育て・介護と仕事の両立 両立支援施策
(9)外国人材受入 技能実習生、在留資格見直し

 

●働き方改革の概要とスケジュール

時系列でスケジュールを作成してみました(下)。勤務間インターバルは努力義務、同一労働同一賃金については今後「パートタイム・有期雇用労働法(略称)」という新法を根拠に、行政指導が実施されます。
 労働契約法20(
期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止)が新法に移管しますので、今後は有期雇用契約労働者についても行政指導の対象となります(補足:短時間労働者についての不合理な労働条件は既に行政指導の対象)
 労働安全衛生法の改正は、管理職に対しても労働時間の把握を義務づけるという一見地味な内容ですが、インパクトは大きいと感じています。改正の趣旨は長時間労働による健康確保時間の把握ですが、これにより管理職の長時間労働が白日の下に晒される可能性もあり、待遇見直しを含めた管理職の働き方自体を見直すことも必要でしょう。

●働き方改革の一丁目一番地(中小企業か大企業なのかで違う)

働き方改革は8つの法律から構成されていますが、何が重要かは企業によって違ってくるかと思います。何故なら、労務管理の状況は企業によって様々だからです。日頃からコンプライアンスを意識した労務管理を運用しているのであれば、さほど慌てて対応しないでも済むかもしれません。

 ここからはあくまでも私見ですが、大企業であれば、「残業時間の上限規制」と「同一労働同一賃金」が一丁目一番地ではないでしょうか。それでは、地方都市の中小企業では何が一丁目一番地に当たるかというと、ズバリ「有給休暇の強制取得」だと考えています。
 原則として労働者を一人でも雇用していれば対象となるのと、有給休暇の関連知識の乏しさ・運用の杜撰さが、その理由です。もう一つ付け加えるとしたら、「残業時間の上限規制」でしょうか。ただし、「特別条項付き36協定」を毎年届け出ている企業が影響を受けますから、限定的にはなるでしょう。

●有給休暇5日の取得義務(2019.4~)

働き方改革関連法の中で、一番早く対応を迫られるのが、有給休暇の年間5日取得義務化です。他の施策と違って、中小企業の猶予措置の適用はありません。普段から有給休暇の取得率が高い企業はさほど大きな影響はないですが、以下に該当する企業は対策を立てる必要があります。
「パートタイマーには有給休暇はない」という都市伝説は一昔前の話であり、現在の情報化社会では通用しないのは言うまでもありません。一定の条件を満たすパートタイマーは、この「年間5日取得義務化」の対象となります。正社員の有給休暇は管理しているが、パートタイマーの有給休暇は何も管理していない企業が意外にも多いことを、ここ最近の労働相談から実感しています。

  1. 有給休暇の取得率が低い
    企業風土にもよりますが、有給休暇の取得率は企業間によってかなり温度差があります。取得しにくい業種、職種もありますが、特に管理職レベルの取得率の低さは業種を問わず目立ちます。
  2. 有給休暇の管理をしていない
    うちは、休んだ日は有給休暇扱いにしてるんで問題ないと言う企業さんがいますが、今までは何とか通用してたでしょう。今後は5日取得した否か確認する手段として、「有給休暇管理簿」の作成が義務づけられます。
  3. そもそも有給休暇の文化がない
    昔から、有給休暇の文化がない(法律上は当然ありますが)企業さんは、暗黙のルールのような根拠のないルールが沢山あるようです。
  4. パートタイマーが多い
    正社員には有給休暇はあるけど、パートタイマーには有給休暇がない企業さんは今回の法改正で一番ターゲットになりやすいでしょう。一定の条件を満たすパートタイマーにも「有給休暇5日の取得義務」の対象となるからです。
  5. 有給休暇を全日買い取り(消滅時効分)
    有給休暇の買い取りは全面禁止ではなく、一定の要件を満たす場合は認められています。企業視点では、「休まれて仕事が滞るよりは」、社員視点では、「有給休暇を買い取りしてくれるのであれば」と、労使の思惑が一致する場合があります。法改正が、実際に5日の取得義務が課せられます。

●時間外労働の上限規制(36協定-そもそも論

労働基準法では、残業は原則禁止で罰則の適用もあります。そこで適正な36協定を届け出れば罰則の適用が免れます(免罰効果)。残業時間が月45時間以内、かつ、年間360時間以内であれば「通常の36協定」で対応可能です(図の中段中央)。
 しかし、もう少し残業時間が発生する企業では、「特別条項付き36協定」を届け出ます(図の下段左側)。特別条項付き36協定を届け出れば、「実質青天井で残業が可能」となります。今回の「時間外労働の上限規制」とは、この実質青天井に上限規制をかけるということです。

●時間外労働の上限規制(36協-法改正の内容)2020.4~

図の下段(特別条項)が上限規制の内容です。実質青天井の状況から具体的な数字が盛り込まれました。詳細はここでは触れませんが、2ヶ月~6ヶ月平均で休日労働を含め80時間以内」の管理はITツールを利用しなければ難しいのではないかと思います。
 「給与計算のために残業時間を集計したら月平均80時間を超えていた」というのは、法改正後は企業にとって厳しいかもしれません。リアルタイムに近い残業時間管理が求められる法改正とも言えるでしょう。

●同一労働同一賃金(2021.4~)

最近、「同じ仕事をしているのなら同じ賃金を支払わなければいけないの?」という質問をよく受けます。「同一労働同一賃金」という言葉が一人歩きしているように感じます。新聞、テレビ、雑誌等のマスコミの伝え方にも問題があるのではないでしょうか。
 注
目の2の最高裁判決は記憶の新しいところです。「ハマキョウレックス事件」と「長澤運輸事件」です。これらの判決においても、有期契約労働者と期間の定めのない労働者」間における労働条件の相違が、労働契約法20に基づいて、「不合理であるか否か」を判断しているだけです。
 欧州と違って産業別横断的労働組合、職務給が根付いていない日本では、同一労働同一賃金の原則の定着は難しいと考えます。
実務上留意すべきポイントだけ列挙します。

パートタイマーに対しての説明義務

パートタイマーの求めに応じて、労働条件の相違について説明義務が課される。(パート・有期雇用労働法)。特に各種手当に相違がある場合は留意する必要がある。

行政指導の対象となる

有期契約労働者も短時間労働者同様、行政指導の対象となる(パート・有期雇用労働法)。法改正前は、有期契約労働者は労働契約法第20条で均衡待遇が規定されていたが、法改正後は、「パート・有期雇用労働法」に移管されることにより労働局の指導対象となる。

比較対象となるケースは3パターン

  • 無期契約労働者と有期契約労働者
  • フルタイム労働者とパートタイム労働者
  • 派遣先労働者と派遣元労働者

     説明義務が課されるので、形骸化した手当制度疲労している手当等、本来の支給目的が曖昧な手当は見直すことが重要となってきます。客観的に説明できる賃金体系は、今後の求人対策上においても必要不可欠だと思います。

●働き方改革の対応スケジュール(2019.4~2024.4)

働き方改革関連法は、20194月から5年の期間をかけて順次施行されます。まずは自社にとって影響の大きい法改正は何かまたその施行時期は何時なのかを確認する必要があります。影響度、施行時期の視点で考えると以下のような対応スケジュールになるでしょうか。

  1. 有給休暇5日の取得義務(2019.4)
  2. 管理監督者の労働時間把握義務(2019.4)
  3. 残業時間の上限規制・36協定特別条項の改正(2020.4)
  4. 同一労働同一賃金(2021.4)
  5. 残業時間割増率50%引き上げ(2023.4)
  6. 残業時間の上限規制の猶予措置廃止(2024.4)

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