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書類送検されると公的ブラック企業に!

トラック運送業書類送検の状況(労働基準監督官による)

書類送検されるとブラック企業の公的お墨付き?!

労務管理の現場で規制される労働法のなかでも、特に労働基準法違反、労働安全衛生法違反は、違反の内容・それに対する会社の対応で、

・指導票(イエローカード)
・是正勧告(イエローカード)
・検察庁へ送致(レッドカード)

 と、労働基準監督署の対応が変わってきます。
 

労働基準監督署の調査はできるなら避けたいところですが、こればかりはコントロールできないのが現状です。いや、唯一できるとしたら適切な労務管理を心がけることでしょうか。これで調査が無くなることはないですが、少なくとも社員・元社員のタレコミ申告と言われる「申告監督」は防げると経験上実感しています。

 労働基準法違反で逮捕(身柄拘束)することは稀ですから、検察庁送致も一般的には書類送検となります。今後は犯罪として捜査し、起訴するか否かを検察庁に委ねることになります。結果、検察庁が嫌疑不十分で最終的に起訴しないと判断すれば取り合えずひと安心ですが、それでも悩ましい問題は残ることになります。

 ところで、デジタルタトゥーという言葉をご存じでしょうか?
ウィキペディアによれば、「一旦、インターネット上で公開された情報などが、一度拡散してしまうと、完全に削除するのが不可能であることを、【入れ墨を完全に消すことが不可能】であることに例えた比喩表現である。」とあります。

 前置きが長くなりましたが、労働基準法違反等で書類送検されると、各都道府県労働局が公表します。そして、厚生労働省労働基準局監督課が全国の公表事案を集約したものを「労働基準関係法令違反に係る公表事案」として厚労省のホームページに一定期間アップします。さらにPDFをダウンロードして保存することも可能です。過去1年分を毎月更新しているようです。

 これもデジタルタトゥーの類になるでしょう。弊所でも毎月一度はアクセスしていますが、たまに地元の会社が載っていたりすることもあります。違反内容が労働基準法等ですから、これをみた世間の人はきっと「労務管理がずさんで人使いの酷い会社」と刷り込まれるでしょう。厚労省がお墨付きを与えたブラック企業というレッテルが貼られることになります。

 このページでは、過去にトラック運送業が労働基準法、労働安全衛生法などの違反で書類送検された事案の概要を紹介します。どういう事案で送検されているのかが分かれば、対応・対策はある程度可能だと思います。以下、労働新聞社様の過去の労働新聞の記事を引用して紹介します。

【目次】下記クリックすればジャンプします

物流専門誌「ロジビズ:2022.8号」に執筆、寄稿しました

書類送検の事案・・・運行管理者

運行管理者の残業が100時間超え 是正指導繰り返すも改善せず

事案の概要

 2020年6月~2021年5月、運行管理者2人に違法な時間外労働を行わせた疑い。36協定の特別条項は月99時間で締結していたが、時間外労働は最長の月で135時間に上っている。1週間休日を取得させていなかった週もあった。同社には数年間にわたって是正指導を実施し、是正報告書を提出させていた。改善策は講じていたものの、しばらくすると再度労働時間が増加。2021年6月に再監督に入ったところ、改善がみられず送検している。

被疑者

 運行管理者2人に対して36協定の特別条項を超える時間外労働を行わせたとして、一般貨物自動車運送業の㈱●●ケー(広島県東広島市)と同社の西風新都営業所長を労働基準法第32条(労働時間)違反の疑いで広島地検に書類送検した。

ポイント解説

 トラック運送業の労働時間管理はザックリですが、2元管理が必要になります。

・ドライバーの労働時間管理
・ドライバー以外の労働時間管理(事務職、整備、倉庫、運行管理者)

 今回の事案は、ドライバー以外の職種である「運行管理者」の時間外労働が100時間を超えて、再三の是正勧告にも改善がみられず書類送検に至ったケースです。

運行管理者は、職務上ドライバーと密接不可分な関係にあることから、運転手の拘束時間(労働時間)が長ければ、それに比例して長時間労働になってきます。
現状では、時間外労働の限度時間はドライバーの方が長いので、注意しないと運行管理者が限度時間をオーバーして労働基準法32条違反になってしまいます。

 ドライバーとドライバー以外では、法的規制はザックリですが以下のようになります。ちなみに、2024年4月以降の規制を盛り込んだ内容です。

法的規制(告示、労基法)ドライバー職ドライバー以外の職
改善基準告示適用される適用されない

36協定(1日の限度時間)

7時間15時間
36協定(1カ月の限度時間)なし100時間未満
36協定(月80時間平均)適用なし適用あり
36協定(1年の限度時間)960時間720時間
36協定(休日出勤の回数)2週間に1回規制なし
36協定(特別条項の回数)規制なし年6回まで

 

運行管理者に違法残業 タクシー会社を書類送検

事案の概要

2016年3~8月、運行管理者である労働者1人に対し、36協定で定めた1日4時間、1カ月26.41時間の限度を超えて違法な時間外労働をさせていた。時間外労働数は、最大で1カ月当たり60.17時間に及んだ。1日当たりでは、延べ41回の違反があった。運転者ではないため、改善基準告示の適用はなかった。

被疑者

 違法な時間外労働をさせたとして、タクシー業の●●交通㈱(北海道札幌市)と同社常務取締役を労働基準法第32条違反の疑いで札幌地検に書類送検した。

書類送検の事案・・・36協定関係

36協定なく違法残業 再三の督促にも応じず

事案の概要

 36協定を締結せずに違法な時間外労働を行わせた。2016~2017年にかけて、36協定を締結するよう是正指導したうえで督促をし続けていたにもかかわらず、同社が提出しなかったため送検に踏み切った。

被疑者

 ●●物流㈱(東京都町田市)と当時部長だった同社代表取締役を、労働基準法32条(労働時間)違反の疑いで東京地検立川支部に書類送検した。 

36協定の期限切れたまま時間外労働させた

事案の概要

 運転者3人に違法な時間外労働をさせた。3人のうち2人については、有効な36協定がないまま、最大で月118時間の時間外労働を行わせた疑い。残りの1人については有効な36協定があったが、延長時間を超えて働かせていた。運転者2人については、36協定を過去に締結し、提出していたものの期限が切れている状態で時間外労働を行わせていた。

被疑者

 ●●流通運輸㈲(新潟県新潟市)と同社取締役を労働基準法第32条(労働時間)違反の疑いで新潟地検に書類送検した。

36協定で締結した時間数を超えた時間外労働で送検

事案の概要

 2019年7~8月、労働者らに対して36協定の上限を超えて違法な時間外労働を行わせた疑い。36協定は、1日7時間、1カ月113時間で締結していた。月の時間外労働は最長で、協定を4時間36分超える117時間36分に及んでいた。

被疑者

 ●運トラック㈱(長崎県大村市)と同社柏営業所長を労働基準法第32条(労働時間)違反の疑いで千葉地検松戸支部に書類送検した。

ポイント解説

 36協定で締結した時間を「4時間36分」超えての書類送検とは、厳しい感もします。ただし、そこへ至った様々な要因があると推察されます。1カ月の協定時間が「113時間」というのは、改善基準告示から導かれるほぼほぼ最大の時間数ですね。告示と労働基準法の関係をしっかりと理解されているようです。

 36協定は労基署に提出して終わりと思っていませんか?締結して届け出るだけで終了ではありません。労基署は下記3つの運用状況も必ず確認します。

・1日の協定時間
1カ月の協定時間(※協定時間113時間→ 実際の時間117時間36分)
・1年の協定時間

 御社の運行管理者におかれては、上記3つの時間を常に意識して把握されていますか?勤怠を締めた後に超えていた!では「アウト」です。このケースは、自分たち会社で決めた協定時間※113時間を守らず117時間36分と「4時間36分」超えたことが労働基準法第32条違反とされたものです。

 ドライバーの人数に比例して時間外労働の管理は煩雑になります。

・普通残業
・所定休日残業
・法定休日残業
・深夜残業
・60時間超残業

 少なくとも上記時間の管理は必須となります。紙ベース、人手の管理では自ずと限界があり、集計ミス・集計漏れなど発生し、それが結果、法違反となり最悪書類送検に至ることもあり得ます。

書類送検の事案・・・労働時間、横乗り時間

ドライバーの「横乗り」は労働時間に該当、​残業代未払い

事案の概要

 運転者の横に乗車していた時間が、労働時間に該当するかが労使で判断が分かれたため残業代不払いが発生していた。労働者が該当すると主張していたのに対し、会社側は労働時間に当たらないと考えていた。労働者の相談に基づき捜査を行った同労基署は、「横乗り時間は労働時間に該当する」と判断し、司法処分を行っている。

被疑者

 運輸業の、●●特急㈲(和歌山県)と同社代表取締役社長を労働基準法第37条(時間外、休日及び深夜の割増賃金)違反の容疑で和歌山地検に書類送検した。

ポイント解説

 きっかけは、運転手の労基署へのタレコミ申告です。退職後か在職中の申告なのかは記事では分かりませんが、最近は在職中の申告も増えているようです。いきなり入社直後の運転手に配送業務を一人で任せてしまうことはまずないでしょう。
道順、荷物の積み降ろし、荷主の応対等覚えてもらう必要があるからです。
これは、新人ドライバーに限った話ではなく、職歴のあるベテラン運転手にも当てはまることです。

 中小トラック運送業では、中途採用それもドライバー経験者を積極的に採用することが多いでしょうから「横乗り」は日常的に行われています。どのくらい先輩ドライバーについて「横乗り」をするかといえば、荷物の内容にもよりますが、一般的にはトラックの大きさに比例して期間が長くなると言われています。

 さて、横乗り期間の賃金はどうすればいいのでしょうか?
この送検のケースでは「残業代の不払いが発生していた」ということから、特段、横乗り期間の給与設定は行っていないと推察されます。

 ところで、労働密度という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
法律用語ではないので定義は様々で、ザックリですがその労働がもたらす付加価値の高低を言い表す言葉となるでしょうか。そうすると、ハンドルを握っていない「横乗りドライバー」はハンドルを握っている先輩ドライバーより、労働密度は低いとなります。そりゃそうですよね、横乗りドライバーが同乗しても同乗していなくても荷主から受領する運賃収入は変わらないからです。

 労働密度の問題は、トラック運送業に限った話ではなく、様々な業界で生じているのが現状です。弊所でも、以前労基署から「寝ている時間も給料を支払え」という是正勧告を受けた障がい者介護支援事業者から相談を受けたことがあります。
いわゆる「待機時間」の問題ですね。トラック運送業でいえば、「荷待ち時間」がそれに該当します。待機時間は原則労働時間に該当します。例外的に労働時間から除外できるケースもありますが、ここでは説明は割愛します。

 さて、前置きが長くなってしまいましたが、
「横乗り時間」は労働時間に該当するでしょうか?
考え方は、その時間が会社の指揮命令下に置かれているか否かです。先輩ドライバーのトラックに横乗りして、道順・荷主対応等を早く覚えてもらうよう会社から指示が出されると思います。そうすると労働時間に該当するのは自明の理です。

 「横乗り時間」は労働時間に該当するというのは理解できるけど、ただ横に座っているだけで同じ給料支払わないといけないの?って言う質問をよく社長さんから受けます。ここで出てくるのが、先ほどの「労働密度」の問題です。
結論的には、同じ給与じゃなくても構いません。ただし、前提条件があります。

 労働契約において、その旨を具体的に明示しておくこと

 これに尽きます。具体的には、労働契約書、就業規則、賃金規程、さらに言えば求人票でしょうか。ここまで徹底するとトラブルは防止できるでしょう。

賃金台帳に労働時間記入せず 運送業者を送検

事案の概要

 2019年4月~9月、自動車運転士1人の労働時間数を記入していなかった疑い。賃金の支払いは行っていた。同労基署が過去に指導していたにも関わらず、改善に至らなかったため送検している。

被疑者

 賃金台帳に労働時間を記入していなかったとして、運送業を営む「●●サービス」(三重県四日市市)の個人事業主を労働基準法第108条(賃金台帳)違反の疑いで津地検四日市支部に書類送検した。

ポイント解説

 けっこう厳しいですね。賃金台帳に労働時間を記入していないと理由で書類送検とは・・・行政指導では改善せず、司法処分に至った典型的なケースです。

 この労働基準法108条違反は防げようと思えな防げたケースです。労働時間の未記入の原因が単なる怠慢なのか、そもそも労働時間を把握していないのかで、事案の悪質性が変わってきます。後者で再三の指導にも関わらず改善しないのであれば、書類送検も腑に落ちます。

 ところで労働基準法108条はこう規定されています。

(賃金台帳)

第108条 使用者は、各事業場ごとに賃金台帳を調製し、賃金計算の基礎となる事項及び賃金の額その他厚生労働省令で定める事項を賃金支払の都度遅滞なく記入しなければならない。

 厚生労働省令で定める事項は、労働基準法施行規則54条で以下のとおり。

第54条 使用者は、法第108条の規定によつて、次に掲げる事項を労働者各人別に賃金台帳に記入しなければならない。

(1)氏名

(2)性別
(3)賃金計算期間

(4)労働日数

(5)労働時間数

(6)残業時間数、休日労働時間数、深夜労働時間数

(7)労働時間数

(8)時間外労働、休日労働及び深夜労働の労働時間数

(9)基本給、手当その他賃金の種類ごとにその金額

(10)労使協定により賃金の一部を控除した場合はその額

如何でしょうか。

 中小のトラック運送業に限らず、第54条の対応がきちんと出来ている会社さんはそんなに多くないと労務の現場をみていて実感しています。

 

書類送検の事案・・・虚偽報告、隠蔽

労災の隠滅を図り送検 被災者本人の情報提供で発覚

事案の概要

 ドライバーが、取引先の構内で荷物の搬入中に左ふくらはぎを打撲するケガを負い、4日以上休業した。荷物はH鋼で、クレーンでつり上げ積み込む作業の補助をしていたところ、荷物が足に当たったとのこと。違反は被災したドライバー本人からの情報提供で発覚した。治療は健康保険を使って行い、休業期間中の賃金と治療費はすべて会社が負担しているという。

被疑者

 労働者死傷病報告を遅滞なく提出しなかったとして、㈱●●・トランスポート(新潟県三条市)と同社の取締役を労働安全衛生法第100条(報告等)違反の疑いで新潟地検に書類送検した。

労災かくしでトラック運送事業者を送検

事案の概要

 長崎支店所属のドライバーが2016年10月28日に、取引先で荷降ろしをしていたところ、トラックの荷台から転落。左足の靭帯を断裂するケガを負い、48日間休業した。しかし、長崎支店長は報告義務があることを認識しながら、報告を怠った。

被疑者

 労働者死傷病報告を遅滞なく提出しなかったとして、●●ジャパン㈱(大阪府大阪市)と同社の長崎支店長を労働安全衛生法第100条(報告等)違反の疑いで諫早区検に書類送検した。

労災から1年後に報告し書類送検

事案の概要

 2018年3月、同社労働者が荷卸し中に左足を負傷して4日以上休業する労働災害が発生していた。労災は、荷主先で発生している。被災した労働者がカゴ車を使って作業をしていた際、カゴ車が倒れて足を挟んでいた。同社は、同労基署が指導するまで報告を怠っていた疑い。災害発生からほぼ1年が経過した2019年3月になって、報告書を提出している。

被疑者

 労働者死傷病報告を遅滞なく提出しなかったとして、貨物運送業および倉庫業を営む●キタ㈱(愛知県名古屋市)と同社富山営業所(富山県南砺市)の所長を労働安全衛生法第100条(報告等)違反の容疑で富山地検高岡支部に書類送検した。

書類送検の事案・・・労災申請で違反が発覚

労災契機に違反発覚 労働者3人に違法残業

事案の概要

 2016年12月21日から翌年2月20日までの2カ月間、運転手3人に36協定に定める限度時間を超える時間外労働をさせた。3人の時間外労働は月100時間を超え、最長の者で150時間程度あった。残業代は適正に支払われていた。

違反は労働災害を契機とした監督により発覚した。送検前の是正指導・勧告などは行っておらず、会社は違反の理由について「業務量・取引量が多く、時間外労働が長くなってしまった」と供述しているという。

被疑者

 ●●運輸㈱と同社の代表取締役社長を労働基準法第32条(労働時間)違反の疑いで水戸地検に書類送検した。

コメント

 労災事故を契機に、労働基準法違反が発覚するケースは結構あります。なぜなら、休業補償の申請には平均賃金の計算を伴いますので、直近の給与、勤怠時間の数字が必要となります。労災事故の重大度・内容にもよりますが、賃金台帳、勤怠時間(残業時間を含む)を労基署から確認を求められることがあります。ただ今回は、是正勧告なしで書類送検しており、ちょっと厳しい措置だと感じています。

交通事故から違法残業が発覚 36協定超えで送検

事案の概要

 2016年10月に香川県内で発生した交通事故から違反が発覚した。会社は限度時間を「1日8時間、2週28時間、1月80時間」とする36協定を超え、2016年7~10月 に事故を起こしたドライバーに対し、最長で1日10時間34分、2週60時間36分、1カ月84時間32分の違法残業をさせた疑い。

被疑者

 時間外・休日労働に関する労使協定(36協定)で結んだ限度時間を超過してドライバーに違法残業をさせたとして、●●運輸㈱(愛媛県大洲市)と同社代表取締役社長を労働基準法第32条(労働時間)違反の疑いで書類送検した。

コメント

 どうやら、この会社は改善基準告示と労働基準法の関係をあまり理解せず、36協定を締結しているようです。36協定関係の項目でも解説したとおり、法定の上限内であっても自ら設定した時間を超えた場合は、労働基準法32条違反になるということです。

書類送検の事案・・・労災事故

荷役作業中にヘルメット装着させず 運輸業者を送検

事案の概要

 ドライバーに荷役作業を行わせる際にヘルメットを装着させなかったことで、2017年9月、一時意識不明となる労働災害が発生した。

 被災者は大阪狭山市にある荷主事業場を訪れて荷積み作業を行っていた際、最大積載量6.6.トンのトラックの荷台から墜落していた。

被疑者

 ㈲●●運送(和歌山県和歌山市)と同社代表取締役を労働安全衛生法第20条(事業者の講ずべき措置等)違反の容疑で大阪地検に書類送検した。

ポイント解説

 荷役作業中の事故は、重度の労働災害になる可能性が大きく、労働安全衛生法の遵守が求められますが、総じてトラック運送会社は軽視しているように感じます。条文、とくに施行規則の理解が必要となります。

●労働安全衛生法20条

(事業者の講ずべき措置等)

第20条 事業者は、次の危険を防止するため必要な措置を講じなければならない。

一 機械、器具その他の設備(以下「機械等」という。)による危険

二 爆発性の物、発火性の物、引火性の物等による危険

三 電気、熱その他のエネルギーによる危険

●労働安全衛生規則151条の74

(保護帽の着用)

第151条の74  事業者は、最大積載量が5トン以上の貨物自動車に荷を積む作業(ロ 

ープ掛けの作業及びシート掛けの作業を含 む。)又は最大積載量が5トン以上の貨物自動車から荷を卸す作業 (ロープ解きの作業及びシート外しの作業を含む。)を行うとき は、墜落による労働者の危険を防止するため、当該作業に従事する労働者に保護帽を着用させなければならない。

  2 前項の作業に従事する労働者は、同項の保護帽を着用しなければならない。

●厚生労働省-行政通達(S.50.4.10基発第218号

(保護帽の着用)

 荷役、運搬機械の安全対策については、以下の作業時に保護帽の着用を必要とする。
コンベヤ、フォークリフト、ショベルローダ、移動式クレーン、ダンプトラック等の機械を使用する作業。

荷役作業中に死亡労災 ノーヘルで書類送検

事案の概要

取引先工場敷地内において、死亡した労働者に貨物自動車の荷台でロール紙を積みこむ荷役作業を行わせる際、ヘルメットを着用させなかった疑い。同労働者は作業中、荷台に積まれた荷の2段目から地面に向かって約2.4メートル墜落していた。

被疑者

 ヘルメットを着けさせずに作業を行わせたとして、●●物流㈱(香川県丸亀市)と同社代表取締役を労働安全衛生法第20条(事業者の講ずべき措置等)の容疑で高松地検に書類送検した。 

ポイント解説

 簡単な作業だから、すぐ終わるからと言う理由でつい軽視しがちなのが、高所作業時の業務です。製造業では安全対策が整っている会社は比較的多いですが、トラック運送業においては、荷役作業の安全対策まで対応できているところは少ないのが現状です。

●労働安全衛生規則518条

(作業床の設置

第518条  事業者は、高さが2メートル以上の箇所(作業床の端、開口部等を除く。)で作業を行なう場合において墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、足場を組み立てる等の方法により作業床を設けなければならない。

2 事業者は、前項の規定により作業床を設けることが困難なときは、防網を張り、労働者に要求性能墜落制止用器具を使用させる等墜落による労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。

 

業務対応地区

【中国地方】-山口県、広島県、岡山県、島根県、鳥取県

【九州地方】-福岡県、大分県、熊本県、長崎県、佐賀県、鹿児島県、宮崎県、沖縄県

【四国地方】-愛媛県、香川県、高知県、徳島県

※ただし、下記の業務は全国対応が可能です。

【労働トラブル対応・解決業務】

  • 労働基準監督署の対応
  • 合同労組・ユニオン・労働組合の対応
  • 未払い残業代請求対策対応

【トラック運送業の賃金制度】

  • 2024年問題の対応・対策
  • 労働時間管理構築
  • 未払い残業代対策
  • 賃金制度構築(歩合給、固定残業)
  • 働き方改革の実務対応

【就業規則の作成・変更・見直し】

  • 固定・定額残業制度の導入
  • 退職金制度の設計

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  • 労働条件審査、セミナー講師
  • M&A合併、事業譲渡

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