労働問題のことなら、労働基準監督署の是正勧告の対応、合同労組・ユニオンの対応などを数多く手掛ける山口県下関市の「赤井労務マネジメント事務所」にお任せを!

山口県下関市の社会保険労務士事務所 (特定社労士)(宇部 福岡県 北九州市)

〒752-0975 山口県下関市長府中浜町3-17

お気軽にお問合せ下さい

営業時間:平日9:00〜17:00

歯科クリニックを守る就業規則の規定例、事例、サンプル条文

歯科医院が就業規則を作成する意義と効果

  1. 職員間で生ずる様々な労務リスクに備えることができる
  2. 労使間でトラブルが生じたときの、その解決の拠り所とできる
  3. 労使の解釈の違いから起こるトラブルを未然に防止できる
  4. 労働条件の明文化により、安心感や公平感を与える
  5. 結果的に働きやすい職場の形成に繋がることになる

歯科医院を守る就業規則のポイント

採用時の規定

採用の申し入れのサンプル条文

第●●条(採用の申し入れ)

就業を希望する者は、次の書類を提出しなければならない。

(1)履歴書

(2)職務経歴書

(3)歯科衛生士免許証・医療事務資格証の原本

(省略)

2.前項の提出書類は、・・・(省略)・・・

解説

歯科衛生士免許証や医療事務資格証は、採用の申し入れ時に持参してもらうことで、資格詐称を防止することができます。ポイントは、原本を持参して貰うことです。

提出書類のサンプル条文

第●●条(採用決定後の提出書類)

職員に採用された者は、採用日までに次の書類を提出しなければならない。

(1)身元保証書

(2)誓約書

(省略)

(6)住民票記載事項証明書

2.第1項の提出書類は、都合で採用日までに提出できない場合は、その旨を申し出てなければならない。

3.所定の書類を期日迄に提出しない場合は、採用を辞退したものとみなすことがある。

解説

提出期限は曖昧なものではなく、採用日までに提出させることが原則です。なお、指定日までに提出できない場合には、クリニック申し出ること、さらに正当な理由がなく指定日までに提出がない場合は、採用辞退の見なし規定を入れることでトラブルを未然に防止することができます。

試用期間のサンプル条文

第●●条(試用期間)

新たに採用した者については採用の日から●ヵ月間の試用期間を設ける。ただし、特別の技能または経験を有する者には試用期間を設けないことがある。

2.医院が必要であると認めた場合は、更に●ヵ月を限度(最大●ヵ月間)に試用期間を延長することがある。

(省略)

4.試用期間は勤続年数に通算する。

解説

試用期間は採用後、正職員として本採用するまでに、職業能力や適応性を見るために設けられた制度です。

なお、試用期間の法的性格については、使用者の解約権が留保された労働契約と解されています。試用期間中の解雇や本採用の拒否は、この解約権留保の趣旨、目的に照らして、客観的に合理的な理由が存し、社会通念上相当として是認されうる場合にのみ許されることになります。

なお、試用期間の途中で解雇する場合、採用日から14日以内であれば解雇予告や解雇予告手当の支払いの必要がありませんが、14日を超える場合は30日前に予告するか、30日分の解雇予告手当を支払う必要があります。

労働条件の明示のサンプル条文

第●条(労働条件の明示)

医院は、職員の採用に際し、労働契約の期間に関する事項、就業の場所、従事すべき業務、労働時間に関する事項、給与に関する事項、退職に関する事項、その他の労働条件が明らかとなる事項を記した書面を本人に交付して、その労働条件を明示するものとする。

(省略)

解説

労働基準法では、労働契約締結時に、使用者が労働者に対し、一定の労働条件を明示しなければならないことを定めています。さらに、そのうち主要な労働条件については、書面を交付して明示しなければならないことを定めています。

なお、書面を交付して明示しなければならない事項(労働契約の期間、就業の場所・従事すべき業務、所定労働時間を超える労働の有無を除く)については、就業規則の絶対的必要記載事項でもあるので、その条項を示した上で、就業規則を交付しても、書面による明示義務は果たしたこととされます。

勤怠管理の規定

出退勤のサンプル条文

第●条(出退勤)

職員は出勤・退勤に際し、以下の規定こと遵守しなければならない。

(1)始業時刻前に出勤し、就業に適する服装を整え清潔を保持し、始業時刻より業務を開始できるようにすること

(省略)

(4)帰宅の準備は終業時刻後に行うこと

(5)出勤・退勤の際は、本人自らがタイムカードに打刻すること

(省略)

2.タイムカードに打刻された時刻は、出勤・退勤時刻を意味し、実際の就業開始時刻・就業終了時刻とは異なる。

解説

出勤におけるポイントは、始業時刻から業務を開始できる状態にあることが求められます。事前にユニフォームの着替えや準備を済ませ、始業開始時刻までには各自の持ち場に着くことを職員に理解してもらう必要があります。また出勤・退勤時刻と始業・終業時刻の違いも併せて理解してもらいましょう。

遅刻・欠勤等の届出のサンプル条文

第●条(遅刻・欠勤等の届出)

職員が遅刻、早退、欠勤しようとするときは、事前に所定の手続きにより院長まで届け出て、許可をうけなければならない。ただし、遅刻、欠勤についてやむを得ない理由で事前に許可を得ることができなかった場合には、始業時刻前に電話により直接院長に連絡し、事後速やかに所定の手続により届け出るものとする。

(省略)

3.遅刻、早退、私用外出は当該時間分の給与を支給せず、欠勤は1日分の給与を支給しない。

解説

遅刻・欠勤をする際、事前に届出ができない場合は、いつまでに、どういう手段で医院に連絡をするか明確にすべきです。この場合、以下のようなことは認めないようにします。

  1. 電子メールでの連絡
  2. 本人以外の家族からの連絡
  3. 職場の同僚への連絡

また、遅刻・早退・欠勤等の賃金控除のルールは給与規程にも明記しておくことが重要となります。

懲戒規定

懲戒の種類のサンプル条文

第●条(懲戒の種類、程度)

職員が本規則に定める懲戒事由のいずれかに該当した場合には、その事由および情状に応じ、次の区分により懲戒処分を行う。

(1)訓戒:始末書を提出させ、将来を戒める。

(2)減給:始末書を提出させ、減給する。ただし、減給は、1回の事案に対する額が平均賃金の1日分の半額、総額が一給与支払期における給与総額の10分の1の範囲で行うものとする。

(省略)

(6)懲戒解雇:予告期間を設けることなく即時解雇する。この場合において、所轄労働基準監督署長の認定を受けたときは、解雇予告手当を支給しない。なお、懲戒解雇に処する者に対しては、退職金の全部または一部を支給しない。

解説

懲戒解雇する場合においても、労働基準法に規定する30日前の予告または30日分の解雇予告手当の支払いが必要になります。

ただし、労働基準監督署長から「解雇予告除外認定」を受けた場合には、解雇予告および解雇予告手当の支払いが免除されます。さらには、懲戒解雇時には退職金を支払わないように明記しておくことも重要です。

懲戒の事由のサンプル条文

第●条(戒告・譴責・減給・・・・)

職員が次の各号のいずれかに該当する場合には、情状により戒告、譴責、減給、出勤停止または降格とする。

(1)本規則の服務心得の規定に違反し、その程度が重くないとき

(2)正当な理由がなく、無断遅刻、無断早退、無断私用外出又は無断欠勤をしたとき

(3)正当な理由がなく、しばしば遅刻、早退し、またはみだりに任務を離れる等誠実に勤務しないとき

(省略)

解説

懲戒の事由は出来るだけ詳細に明記しておく必要があります(罪刑法定主義)。懲戒処分した際のトラブルの原因となります。また、懲戒処分を行った場合は、その都度、始末書の提出を求めることも重要です。

損害賠償のサンプル条文

第●条(損害賠償)

職員の重過失(故意を含む)または反則行為等によりクリニックに対して損害を与えたときは、前条に定める懲戒のほか、本人あるいは身元保証人に対し、損害賠償の請求をすることがある。なお、その賠償責任は退職後も免れない。

(省略)

解説

損害賠償の額を事前に予定することは法律で禁じられています。しかし、現実に発生した損害額の実費をに請求することは問題ありません。ポイントは、懲戒処分を受けても、損害賠償の責任を免れないことを明確にしておくことです。

退職時の規定

退職のサンプル条文

第●条(退職)

職員が次のいずれかに該当するときは退職とする。

(1)退職を願い出て、医院が承認したとき

(2)死亡したとき

(3)定年に達したとき

(省略)

解説

退職時は、トラブルが多く発生するステージでもあります。どういう基準を満たしたときに、退職扱いとなるかを明確にしておくことが重要です。

最近多く見受けられる、連絡が取れなくなった職員の処遇も民事的に無効にならない程度に条文化することも、リスクマネジメントとして重要になってきます。

自己都合退職のサンプル条文

第●条(自己都合退職)

職員が自己の都合により退職しようとするときは、少なくとも退職の日の●●日前までに希望する退職の日ならびにその事由を記載した退職願を医院に提出しなければならない。

(省略)

5.前2項の場合において、職員は退職の日までの間に従前の職務について後任者への引継ぎを完了し、業務に支障をきたさぬよう、専念しなければならない。

解説

何日前までに退職願を提出すべきかを明確にしておくことが重要となります。この期間が、あまりにも長いと無効になることもあります。

また、退職の承認があるまでは退職できない旨を明記するケースもありますが、これに関しても、長期の拘束はトラブルになることもあるので現実的な規定にすることがポイントとなります。

業務対応地区

【中国地方】-山口県、広島県、岡山県、島根県、鳥取県

【九州地方】-福岡県、大分県、熊本県、長崎県、佐賀県、鹿児島県、宮崎県、沖縄県

【四国地方】-愛媛県、香川県、高知県、徳島県

※ただし、下記の業務は全国対応が可能です。

【労働トラブル対応・解決業務】

  • 労働基準監督署の対応
  • 合同労組・ユニオン・労働組合の対応
  • 未払い残業代請求対策対応

【トラック運送業の賃金制度】

  • 2024年問題の対応・対策
  • 労働時間管理構築
  • 未払い残業代対策
  • 賃金制度構築(歩合給、固定残業)
  • 働き方改革の実務対応

【就業規則の作成・変更・見直し】

  • 固定・定額残業制度の導入
  • 退職金制度の設計

【労務監査(M&A合併を含む)】

  • 労働条件審査、セミナー講師
  • M&A合併、事業譲渡

お問合せ・ご相談はこちら

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら

083-245-5034

営業時間:平日9:00〜17:00

お問合せ・ご相談

労働基準監督署・ユニオンの対応ならお任せください!

083-245-5034

営業時間:平日9:00〜17:00

お問合せフォームはこちら

事務所紹介

顔写真2.jpg

山口県下関の
社会保険労務士事務所
赤井労務マネジメント事務所

社会保険労務士:赤井孝文

〒752-0975
山口県下関市長府中浜町3-17

ご連絡先はこちら

083-245-5034

事務所紹介はこちら

にほんブログ村 経営ブログ 人事・総務へ